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未払い賃金(給料)に対する倍額の支給義務とは?労働基準法を解説!

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未払い給料
2018年最初の行事である成人式を台無しにした着物レンタル会社がありましたが、そのレンタル会社は従業員に対して賃金(給料)を支払っていなかったことが報道されていました。

労働基準法には以下の規定があり、未払いの内容によっては未払い金の支給だけでは済まなくなります。

労働基準法第114条

裁判所は、第二十条、第二十六条若しくは第三十七条の規定に違反した使用者又は第三十九条第七項の規定による賃金を支払わなかった使用者に対して、労働者の請求により、これらの規定により使用者が支払わなければならない金額についての未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができる。
ただし、この請求は、違反のあった時から二年以内にしなければならない。

参考サイトWikibooks-労働基準法第114条

労働基準法の付加金制度とは?未払い賃金の同額を払う?

114条は「付加金」のことを規定した条文であり、賃金の未払金に加えて、最大で同額の金額を支払うことが規定されています。

つまり、未払い金が100万円の場合は付加金も最大で100万円になり、使用者は合計で200万円を支給しなければなりません。

ただ、どんなケースでも付加金が命じられるということは無く、使用者の未払いが悪質であった場合に限定されます。

この付加金制度は従業員に対して支払うことが決められている賃金を支払わない使用者に対し、制裁と従業員への損害賠償という観点から規定された特殊な制度です。

付加金制裁対象使用者の条件

付加金の支払い命令の対象となるのは、以下の賃金の未払いのある使用者です。

  1. 解雇予告手当(労働基準法第20条)
  2. 休業手当(同26条、使用者の責めに帰すべき事由によるもの)
  3. 割増賃金(同37条、残業代や休日出勤代)
  4. 年次有給休暇の賃金(同39条)

114条には基本給の未払いに対する付加金の規定はありません。

従って、残業をすることが無く、有給休暇も申請すれば取れる従業員の場合、仮に基本給の未払いがあったとしても、基本給にプラスして付加金を受給することはできません。

賃金未払い付加金制度の特殊性

付加金制度が特殊なのは民事であるのに、刑事的な「制裁金(罰金)」の意味が含まれていることです。

しかも、刑事で科せられる罰金は国に支払うものですが、付加金は従業員が受け取ります。

また、民事で請求できるお金というのは損害賠償や逸失利益、慰謝料(精神的損害)など、すべてが被害者の損失分です。

損失分以上のお金の受領を個人に認められているのは、日本の法律では非常に珍しいことです。

付加金の支払命令を出せるのは裁判所のみ

付加金の支払命令を出せるのは裁判所だけです。

また、114条で「命ずることができる」とされている通り、命じるか命じないかは裁判所の裁量によります。

未払金の額に関しても、「同一額」が適正なのか、それより少ない金額が妥当なのかも、使用者の違反の程度、従業員の不利益の内容などを基に裁判所が判断します。

賃金未払い付加金は従業員の請求が無ければ審査されない

付加金は「労働者の請求により」と記載されているように、従業員が請求することで初めて審査されます。

例えば、未払いになっている割増賃金を請求するだけでは付加金は支給されず、付加金そのものの請求を裁判所に提訴しなければなりません。

ちなみに、「労働審判」の手続をとった場合、付加金の支払命令はなされません。

それは、労働審判が訴訟よりもスピーディ且つ柔軟な解決の実現を目的としており、一般的に和解が目指されることから、「命じる」という措置がなじみません。

ただ、労働審判が訴訟に移行することもあるため、労働審判の申立てをする時でも付加金の請求は可能です。

付加金の支払遅延利率は年5%

付加金の支払い義務は裁判所の命令が出た時点で発生します。

また、その時点から遅延損害金も発生します。ただ、付加金に対する遅延損害金の利率は民法における法定利率の年5%であり、仮に未払賃金について年6~14.6%の利率による遅延損害金を請求できたとしても、付加金に対する遅延損害金の利率は年5%です。

賃金未払金の範囲はどこまで

例えば、割増賃金は労働基準法第37条に規定されていますが、114条には「第三十七条の規定に違反した使用者」が「支払わなければならない金額についての未払金」としか記載されておらず、未払い金の範囲の指定がありません。

普通に考えれば、37条は割増賃金だけの規定であるため、未払い金の範囲は割増部分だけと想定できます。

ところが判例には、37条は割増部分だけではなく、通常の賃金と割増部分をあわせた割増賃金の支払いを義務づけているとして、通常の賃金と割増部分の両方を合わせたものが未払金であり、付加金の対象となる、とされているものもあります。

従業員のみならず、使用者でも付加金の制度を知っている人はあまりいません。

賃金というのは従業員の労働への対価であるため、使用者は支払いの義務があります。

また、賃金は従業員にとって生活の糧でもあるため、使用者は賃金の支払いに対して重大な責任を負っています。

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